愛しきマイホームの第一印象を左右する? 「外構工事」に要注目!

「お洒落で素敵な家だなあ…」前を通るたびチラ見してしまう、気になる家ってありますよね。

なぜその家が気になるのか。実は、家本体のデザイン性以外にも理由があるんです。

それは、「外構工事」にこだわっている、という点!!

そこで今回は「外構工事」の意味、知っておきたいポイントについて、家づくりのプロ・かしゆうさんと解説していくよ!

家本体を作るのとは別に「外構工事」っていうのがあるのね!
全部セットではないんだね〜

そうなんです!メーカーさんとは別に施工会社さんに発注するものなんです!

目次

「外構工事」とは?

外構工事とは『家本体』以外の、敷地内で屋外に配置される設備やアイテムと、その工事のことを指します!

ここでは通常「外構工事」として扱われる箇所や、人気の箇所、実は押さえておきたい重要な箇所などについて解説していくよ🎵

「外構工事」に該当する具体的な箇所は?

「外構工事」に該当する具体的な箇所は、表札、ポスト、インターフォンなどの細部から、門や門柱、屋外灯、塀、カーポート、テラス、道路から玄関ドアまでのアプローチ、ガーデン、外壁や門周りの植栽など、住まいの機能性や利便性、デザイン性を向上させるための構造物が幅広く該当します。

外構工事は、注文住宅工事の際の最終工程ではありますが、事前に工事の計画を立てる必要があるため、あらかじめイメージし、早めの段階からメーカーや施工業者と相談しましょう!

見積を出して検討する、この作業が非常に重要なポイントとなってくるため、早めの設置計画が大切です!

結構いろんな箇所が外構工事扱いになっちゃうから、事前に考えておかないとね!

注文の多い「外構工事」はどの部分?

最終的には予算との闘いになってくるのが外構工事。

どこを残して工事し、どこを諦めるか……みなさんとても悩むところです。

必要不可欠ではない施工箇所について、みなさん悩むところですよね。

最近選ばれている外構工事をおおまかに紹介すると、

  1. カーポート
  2. ウッドデッキ(いわゆるテラス。タイル素材等もある)
  3. 庭木・植栽

といった傾向があります。

もちろん、表札・ポスト・インターフォンといった必要不可欠なアイテムもありますね。

①の外壁に関しては、やはり防犯やプライバシーを守るという観点から選ばれることが多い箇所です。

そのうえで、高さやデザインをどのようなタイプにするか、素材は何を使用するか、色味をどうするか、周りの家とのバランスはどうか、そういった点がポイントです!

選ぶ素材や色によって見た目の印象は大きく変わりますから、実際に建っているいろいろな家の外壁を見たり、ネットで気になるデザインを探したり、防犯上で求める役割はどこまでかをクリアにする、など多くのことを念頭において事前に情報収集しておきましょう🎵

最近は高い壁で覆われていて外からは家の造りがわからない家が増えた気がする……。

そうですね、よりプライバシー重視の傾向が伺えますね。
それと同時に外観がすっきりして洗練されて見えるため、人気なのかもしれません。

②のカーポートは、屋根と柱で構成される簡易的な車庫のことです。

雨風によるダメージや、砂埃・鳥の糞などの汚れから愛車を守ります。

悪天候の中、車を乗り降りする際にも便利ですね。

こちらも、部分部分に選ぶ素材や造りによってかなり印象が変わってきますので、最低限の役目を果たせばよいのか、デザイン性も追求するのか、悩ましいところです。

カーポートの設置が無ければ車は常に雨ざらしになることを考えると、施工したくなるもの。

最初は駐車スペースだけだったお客様も、あとから追加でカーポートを設置する例が結構多いかな。

なんといっても便利ですからね。

車は汚れにくいし、悪天候でも乗り降りが苦にならない。
ポイントが高い施工箇所だと思います。

③のウッドデッキは、ご家族や友人とピクニックがしたい!など憧れを持つ方が多い外構工事ですね。

素材はウッド(木や木目風素材)やタイルなどがあります。

家の雰囲気にあった素材や色を選ぶのが正解です。部屋からすぐ外に出られ、洗濯物が干せたり、室内から見る視界を外へ広げる効果により解放感が生まれるのも魅力的ですね!

ウッドデッキやテラスって憧れるなあ……。

のんびり読書したり、家族と外の空気を吸いながら食事したり、人を呼んでも素敵よね……夢が膨らむ!!

ウッドデッキ。素材の木の温もりと素朴さに寛ぎを感じる贅沢なスペース。

④の庭木は、ガーデンだけでなく、玄関回りや塀に沿って植栽する植物の種類や配置によって、外から見た際の家の印象を大きく左右するため、こちらも注目度の高い施工箇所です!

ガーデンも、洋風なのか和風なのか、テイストによって家の雰囲気も変わります。

家の造りにマッチしたガーデンを目指すのであれば、なにか統一したテーマがあると打合せも施工も進めやすいです!

ほどよく配置された塀の内側は植栽が主役に。玄関までの目隠しの役割も果たし、なおかつ植物の持つ優しい雰囲気を漂わせる。
堀の外側には低い花を植え、植栽の配置にメリハリを出しながら、美しい色彩も添えている。

(天災や防犯に備えて?)実は発注しておいたほうがいい箇所ってありますか?

昨今の異常気象を考えると、自然災害に備えた外構工事にも注目したいところです。

強風や大雨に備えた外構工事には以下のようなものがあります。

クローズスタイルの塀

これはやはり家が見えないくらいに囲っている施工なので、雨風はもちろん、強風で物が飛んできた際にも、窓ガラスに直接あたる危険性などが避けられます。

クローズドスタイル等、塀がない場合でも、例えば家の周囲に植栽するなど、少しでも家本体を守るものが介在すると安心できますね。

確かに……雨戸もあった方がいいけど、さらにその外側から風雨の直撃を防いでくれるっていうのはかなり安心度が増すよね!

高い塀って、思ったより、見た目だけじゃない役割が多いんだね!

車庫やガレージ

車があれば、災害時にも移動手段や宿泊スペースに活用できますし、充電もできるため便利です。

浸水しにくい位置に施工できるとベストですね。

土間コンクリート

エアコンの室外機に水が入って壊れてしまった、というケースを防ぐもの。

大雨による浸水被害が心配な際、土間コンクリートで高土間にした場所に室外機を設置しておくと、被害を免れる可能性が高まります。

聞きなれないし見慣れない施工箇所かもしれませんが、室外機の故障を防げるというのは、ポイントが高いですよ!

エアコンの室外機の浸水対策のみであれば、架台でも対応できるかもしれませんが、頑丈な土間コンクリートに高さを追加したものならば安心ですね。

いずれにせよ業者さんに相談するのがいちばんかな。

そうなんだ〜土間コンクリートって初めて聞いた!

材料に砂利が入っていない点がコンクリートとの違いなんだね!

建物用の強度はないけれど、見た目が滑らかできれいに仕上がるみたい🎵

ガーデンの屋外用防水ソーラーライト

普段は庭を温かな光でお洒落に演出するガーデンライトを、ソーラー充電式のものにしておくと、停電のときに安心です。

おすすめのものがあるか、施工業者に確認してください。

窓からの直射日光を遮るオーニング

オーニングとは、厚手のテント生地で作った日よけの簡易ひさしです。

よく、屋外席のあるカフェテリアなどの軒先についている、布製の延長軒下みたいなものです。

遮熱率が高く、昨今の災害レベルの高温環境から室内温度の上昇を抑えるために効果的です。

エアコン使用を抑えるための省エネにもつながります。

熱い日差しを遮るオーニング。比較的気軽に取り入れられるのが嬉しい。

オーニングってお洒落なカフェのイメージ。

テントに使用される特殊な生地だから、遮熱性が高いみたい!

室内に侵入する直射日光が効率的に防げるのは嬉しい!!

家をお洒落に見せる「外構工事」のポイント

いずれにせよ「外構工事」をするのであれば、道行く人が足をとめるようなセンスよく雰囲気ある外観にしたいですよね。

スタイリッシュに演出できる「外構工事」の箇所とポイントをご紹介!

「塀」の有無と配色、素材、配置方法

堀(外壁)には家のプライバシーを守る役割がありますが、同時に外観の第一印象を決める絶対的な施工箇所でもあります。

まず、堀を作らない場合には、家本体やアプローチ、玄関まで見える状態になるので、アプローチと玄関、屋外光の演出や植栽によって好みの世界観を作り上げる必要があります。

堀を作る場合施工方法は、クローズ、オープン、セミクローズなどのタイプがあります。

わかりやすく書くと、通りから見たときにどのくらい家本体が見えるようにするか、どのくらい家を隠すか、ということになります。

たとえば自宅のプライバシーを重視したい場合はクローズ、開放感を重視したい場合はオープンがおすすめ、ということになります。

中間がセミクローズ外構という感じでしょうか。

それぞれ好みや目的など優先させたいポイントがあると思いますので、希望を実現できるタイプを選びましょう。

特に、高い外壁に囲まれて家の様子がわからない「クローズ」タイプは、外から見える部分のすべてである壁の素材や色づかい、外灯のあしらいによって理想の印象や雰囲気を作りましょう。

例えばコンクリートや硬質な石材を使用すると、スタイリッシュな印象になります。

全体のトレンドとしては、モダンなデザイン、色はグレー系、ベージュ系、石材を使用した黒ベースが人気です。

大理石などの石材をモチーフにしたタイプも人気です。

昔から根強い人気を誇るのは、漆喰の風合いや、スモーキートーンのヨーロッパ的なニュアンスカラーです。

確かに最近の新築の家って、落ち着いた色調で、シンプルな外観のものが多い印象があるなあ〜

塀があれば外からの視線を気にしなくていいし、安心だね!

でもそのぶん家の中にいるときの閉塞感がありそうで気になるな。

塀が高い場合、家の中が暗くならないようきちんと設計されているから大丈夫ですよ。

むしろ外からの視線を気にする必要がないため、内に向かってより開放的に作られ、開口部が広かったりガラス面積が広かったりするので、採光も十分に確保されているケースが多いんです。

グリーンのあしらいでセンスがわかる「植栽」

「ああ、この家のアジサイは今年もまた見事に咲いているなあ」という家が近所にあったりしませんか? 

玄関回りや塀に合わせて植栽されている木々の種類、常に手入れの行き届いた植物の佇まい。

そういった自然の植物を上手に取り入れ、家の外観を自分らしく演出するのは楽しいことですね。

また、通りをゆく人々の心にも潤いや優しい気持ちを与えてくれるものです。

季節ごと常に花が咲いている優雅な家、1年中緑の木々に囲まれた癒しの家など、植えられている植物によって印象は全く異なります。

その効果を利用して、自分好みの家の外観を演出してはいかがでしょう。

オリーブやミモザがナチュラルで美しいプロヴァンス風、ヤシ系の葉が風に揺れ解放感ある西海岸風、昨今人気の多肉植物など個性的な種類が多ければスタイリッシュなイメージに……と、手軽ながら自由に外観を演出できるのが植栽の外構施工の利点です。
ぜひトライしてみてください!

玄関並びに設けた植栽スペース。ライトアップするとより見栄えるのも利点。

やっぱり知りたい、「外構工事」の箇所別平均費用

そうそう、やっぱり一番気になるのは金額だよね。

予算には限度があるから、その中でいかに満足いく外構工事ができるか、っていうのが大問題。

優先順位をつけたり、素材の高級感を諦めたり、いろいろ悩みまくるところだよね……

 ガレージを作るなら自動開閉シャッターのほうがいい、ウッドデッキテラスも憧れる……などなど、こだわり始めるときりのない「外構工事」。


でも、ちょっと待って!!


家の本体価格プラスαの費用と考えると、予算には限度がありますよね。
一般的な予算について調べてみましょう。

施工箇所別に知りたい主流の予算

施工場所別に調べてみると、おおよそ下記のように表示されます。

これはあくまで参考例で、施工箇所の面積や、選ぶ素材や施工方法等によって見積金額は大きく変わってくるものです。

だからこそ、優先順位を決め、それぞれの譲れないポイントを把握し、そのうえで施工業者と打合せをしながら、根気よく決めていくことが大切です。

施工費用例
塀・囲い600,000 ~ 1,000,000円
ガレージ700,000 ~ 1,000,000円
カーポート400,000 ~ 600,000円
玄関アプローチ100,000 ~ 600,000円
門扉・門柱200,000 ~ 300,000円
表札・ポスト100,000 ~ 150,000円
植栽100,000 ~ 200,000円
ガーデン100,000 ~ 500,000円
ウッドデッキ・テラス400,000 ~ 500,000円
土間コンクリート(1㎡あたり)6,000 ~ 10,000円

工事の費用は施工会社によって差が出てくると思いますね。

高ければいいわけでも、やすければいいわけでもないと思うので、きちんと施工してくれる会社を見極めるのが重要!

知っておきたい! 「外構工事」リフォームの補助金制度

国土交通省では、住宅工事にまつわる補助金制度を行っています。

新築工事の場合は、子育てエコホーム支援事業(新築)が該当します。

『補助額(長期優良住宅:100万円/戸、ZEH水準住宅:80万円/戸)以上の出来高の工事』となっています。

新築に補助金のでるケースは上記なのですが、リフォームに関しては、該当する多くの案件に補助金の受給を行っています。

これは、地域によって内容が異なるものもあるため、ご自身の施工しようとしているリフォームが該当するかどうか、どのくらいの額が支給されるのかは、国土交通省のホームページよりご確認ください。

たとえばリフォームで「開口部(窓)の断熱改修」の場合

住宅の建て方、設置する窓の性能と大きさ、設置方法に応じて定額
(一戸あたり5万円から最大200万円までを補助)
リフォーム)

上記のように記載されています。

下記に対象リフォーム内容等の図解と問い合わせ先を掲載しますので、ぜひ活用なさってみてください。

出典:国土交通省 住宅省エネ2024キャンペーン

リフォームがメインだけど、思ったよりいろんな補助金があるんだね🎵

知らないと損することも多いかも。

新築でも条件を満たせばあるみたいだし、まずは調べてみよう!!

まとめ

限られた予算内で決めていくことが多い「外構工事」。

現実的な優先順位を見極めつつ、安いからという理由だけではない業者選びも大切にしてください。

コストパフォーマンスのよさを念頭に、信頼関係を築ける業者を見つけられたら安心ですね。


施工主の好みにより変わるものとはいえ、感じの良い佇まいの家は、面する通りの印象にすら影響を与えます。

ここまで見てきた通り「外構工事」には、様々な箇所が含まれます。

敷地面積との兼ね合いや必要度合い、全体予算に占める割合など、十分に検討しながら取捨選択、決定するのがベストです。

周囲の景観とのバランスにも配慮しつつ、せっかくですから、とことん自分らしさにこだわった家づくり、外構工事の計画を楽しみましょう!

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